Dictogloss 【でぃくとぐろす】

これは何?

Dictoglossは,もともとWajnryb (1990 相変わらず,読み方が分からない・・・) によって広められた活動。特定の文法項目もしくは内容(環境など)を目的にします。個人的な感想を言うと,生徒は結構集中するし,メタ的に文法を捉えることも多いですね(「これ『彼』が主語だから,sが必要かも?」等)。

ねらい:リスニング力を上げる。文法力を高める。

準備

  1. 特定の文法項目が含まれた文章(易しめのもの)を準備する。時間がないときは英検の二次試験に使用される文章を使う。文章は3文〜5文程度。
  2. 生徒が使用する用紙を印刷しておく(なくてもOK!)。

手順

  1. 活動前:未習語があれば教えておく。また,今回のトピックについて話し,内容や語彙を予想させる。グループ(ペア)を作らせる。
  2. 内容理解のためのリスニング:教員が文章を普通の速さで読む(全部書き取れない程度の速さで。CDでも良い)。生徒はメモを取らずに集中して文章全部を聞いて内容理解に努める。
  3. メモ書き:教員は再び普通の速さ(全部書き取れない程度の速さ)で読み(CDでも良い),生徒はキーワードを書き取る。
  4. 文章再生
    1. 先生が読んだ文章を,各自のメモを元にできるだけ再生する。
    2. 先生が読んだ文章を,各自のメモを元に,グループもしくはペアで話し合いながら,できるだけ再生する。
  5. グループ(ペア)間での確認:生徒は再生した文章を生徒間もしくはグループ間で交換して,比較する。再生中に出てきた問題点(分からなかったところなど)に注目させる。教員は話し合いや間違いが訂正されるように手助けする。
  6. 確認:読んだ文章を配って,自分たちの文章と比較し,各自赤ペンを入れる。パラフレーズとして成立している文章はOK(もしいい文章があれば,生徒に紹介する)。気づきを最大化させる。
  7. 活動後
    1. ねらいとした文法や内容について,reviewする。
    2. 用紙を集めて後でプリントで配布するのも一つの手。
  8. 備考:生徒が特定の文法項目や内容について話すことで,生徒に「気づき」が起きることをねらう。生徒の活動に顕著なものがあれば,紹介する。

参考文献

Wajnryb, R. (1990). Grammar Dictations. Oxford: Oxford University Press.