Surrealが2016年の検索ワード1位

【雑感】Surrealが検索ワード1位

Newselaより。
今年のMerriam-Webster'sの検索1位はSurreal(文字どおりには「現実を超えた」)になった模様。Oxfordではpost-truthが1位で,Dictionary.comではxenophobiaが1位になったようだ。

記事によると,ブリュッセル連続テロ事件やニーストラックテロ事件,トルコのクーデター未遂のあとに大きく検索数が伸びたとのことだが,もっとも検索されたのは11/9のトランプが選挙に勝った日のようだ。

Oxfordのpost-truthはpost-truth politicsなどで使用される。意味は「事実よりも感情が優先される政治」ということ。Brexitやトランプの勝利などの際,globalizationからの離脱への渇望など,人々の生活に対する思いのpendulum swingの大きな触れがまた逆方向へと向いたと感じた年だった。xenophobiaは外国人排斥に関係する言葉である。

2016を振り返ると

今年もいろいろとあったが,個人的には,東洋経済の記事が一番心に残っている。
toyokeizai.net


やはりこのグラフが衝撃的だ。SGHを指導される先生方に見せると,「ちょっとぐらい地方を増やす話をしてもダメかもね」という話になる。これはちきりんさんがすでに昨年度の 12月のエントリで書いていた話だが(次の50年で4500万人 減るということ - Chikirinの日記),地方を,もっというと地方の産業やインフラをどうやって維持していくかがこれからの大きな課題になる。高校生の意識もそこに向けないと駄目だろうと感じる。

社会保障費も生徒が調べれば調べるほど,難しい状況が浮かび上がる。年金を合わせた社会保障費が現在は年間約100兆円ということだが,しばらくすると150兆円に膨れ上がる。人口で割るとひとりあたり月2万円程度の負担増だが,実際には高齢者が増えて労働人口は減るので,労働者の負担はさらに大きくなると予想される。

まあ,そんなことはみんな分かっていて,それでも希望があるのは生徒が明るいからだし,課題があるところは困っている人がいるのでビジネスチャンスだしね。そう考えて頑張っていきましょう。そうそう,PISAの結果でも,以下のことが報告されてると第73回 学力向上のためには何が大切か - ハイキャリア - 通訳という記事がありました。

29% of poor pupils score among the top quarter of children across the OECD. In Singapore, Japan and Estonia nearly half of the poorest pupils do.
OECD全体では貧しい家庭で育つ子供のうち、ほぼ3人に1人が上位25%に入っている事実に加え、シンガポール、日本、エストニアなどの教育レベルの高い国々においては貧困家庭の子供のほぼ半数が上位25%に入っている、とのこと。

また2017年もよろしくお願いします。