【書評】「高等学校における英語運用能力アセスメントの現状と課題 静岡県立公立高校のパフォーマンス・タスク分析」

今回は出口マクドナルド 友香理・福田 純也・亘理 陽一らによる「高等学校における英語運用能力アセスメントの現状と課題 静岡県立公立高校のパフォーマンス・タスク分析」(2019.03)を取り上げます。

shizuoka.repo.nii.ac.jp


本論文は、表題にあるとおり、静岡県の公立高校のいわゆる「パフォーマンステスト」の現状を分析したものであり、とても興味深く読みました。

まず、技能については、ほぼ半数がライティングであり、プレゼンテーションが30%、やりとりが16%であることが示されています(p.166)。また、ライティングタスクはほぼ1つの形式であったこと、ルーブリックの曖昧さ、などが指摘されていました。さらに「書いたものを覚えて発表する」とする形式が多かったこと、インタラクション形式は「Show and Tell」が多かったことが指摘されており、示唆的だと思いました。

1つ心に残ったのは、以下の取り組みの紹介。おそらく、ユニバーサルデザインのレッスン後の活動だと思いますが、素晴らしい授業デザインだと感じました。ペアで取り組んでも良いし、先生に対するプレゼン形式で先生とのやりとりでもいいですよね。

身の回りにあるユニバーサルデザインを持つものを探し、それについて、それが重要かどうか、将来広まると思うかなど、自分の意見を書き、発表を行い、それに対して意見交換をするもの

今日はこんなところです。