大学生の息子から読むこと=Reading Comprehensionのテストはどう作ればいいのかという質問があり、ちょうど他の方からも読むことについて、どんな段階を経て発達するのかという質問を受けていたのでまとめてみる。
Readingの段階について
Readingにどのような下位項目が必要なのか、またはどのように人が理解しているのかということを考える際に、Levelt(1993)のような図(クリック)があるとわかりやすいと感じていた。
早速昨日のブログで紹介したPerplexity.aiで検索していたら、Kim(2022)の図(クリック)が見つかった。残念ながら論文はお金を払わないと読むことはできないが、考える上では非常に役立つ。
テスト問題
以上の段階を踏まえながら、例えば語彙の増強をおこなったり、背景知識を高めたりなどの工夫が必要だが、同時にテストをどう作るかという問題もある。
これもPreplexity.aiにざっくりと聞いてみた(なんでも聞けばいいのか?) すると、AIも説明した上で、全部のソースに上のことが書いてあるよとざっくりとした回答をしてきた(笑)。
で、1つ1つのサイトを回ってみたが、Khan AcademyのLSAT対策のReadingの分類が良い感じだった。LSATのこの対策のページはさまざまなことが非常に詳細に網羅されている感じだが、その中でも、"LSAT Reading Comprehension question types catalog"に注目である。
分類
上のQuestion Typesをざっくりと並べると次の12種類だった。
- 英文全体の概要や目的、機能をつかむ
- 要点をつかむ
- 意味の明確化
- 理由の確認
- 段落の概要や機能を捉える
- 見解に関する推論
- 情報についての推論
- 態度についての推論
- 新しい文脈への適用
- 原理や類比
- 追加の根拠
- 段落の概要や目的、機能を捉える
このように分類されており、実際は1つ1つに5問程度の例題(質問例)が掲載されている。例えば以下のようになる。
- (1) 英文全体の概要や目的、機能をつかむ:「この文章の主旨は次のうちどれか」
- (2) 要点をつかむ:「英文で筆者が出かけた理由として正しいのは次のどれか」
このように出題例が掲載されている。テストを作る際にはどのような問題を出題するか、その問題の意図を明確にしてテストをデザインした上で、過去のLSATの出題例をみると良いかもしれない。
なお、IELTsのReadingの質問の分類やTOEFLの質問の分類についても、Perplexity.aiに聞くことで調べることができる。Promptは、"Reading Comprehension Question Types of ---"で、このPromptの---のところにIELTsやTOEFLなどと入れると良い。ただし、日本の共通テストのReadingの問題についての問題種別は、Promptを変えて探してもうまく答えさせることはできず、日本語の問題等がやはりあるのではと感じたところだった。
今日はこんなところです。