山本先生のご発表を伺っての覚書

1 はじめに 恩師である今井先生のお誘いもあり、JASELEの2024博多大会に参加することができた。2年越しの発表で「指導と評価の一体化」だったのだが、現在やっている授業の方がおもしろくて、知識・技能の話になってしまった。それはそれでいい(!?)と…

nightmareについて

先日会食中に、英語で、nightmareとbad dreamが両立しているのはなぜかという話になった。経済性の原理が働くのが原則なので、同じ意味を表す言葉は1つでよく、2つあるときには意味が多少異なるのが普通だからである。単語nightmare自体は古英語から存在し…

A rolling stone gathers no moss.の諺について(覚書)

以前、Facebookに投稿したものに加筆したもの。長い。

「主体的に学習に取り組む態度」の指導と評価

高校の先生方から、主体的に学習に取り組む態度をどう評価すれば良いかという質問がよく寄せられることが多い。これまでは平常点として、小テストや宿題の提出状況を評価の材料としてきたので、急に「主体的に学習に取り組む態度」を評価するようにと言われ…

なぜIDがいま大事だと感じるのか。

松本先生が紹介された「学習指導要領(小学校)なんでも回答くん」(クリック)で有名な稲田さんのnoteに次の記事がある。note.comこの中で特に気になっているのは、次の一節だ。 「アメリカの丸亀製麺の事例ですが、従業員をドライに1つの機能とみて、業務…

教材研究について考える。その2

「教材研究について考える。その1」に続く内容編。この一週間ですこしずつ書き足して、完成させたい。さて、授業フローとして、ガニエの9事象などを盛り込んで、以下のようにまとめてみた。今回は#全GIGAということで、ICTの力も借りてやる流れで書く。 な…

教材研究について考える。その1

教材研究について、いろいろと考える機会をもらったので、個人的にどんなことをしているか、まとめてみたい(半分、現在教職を取っている息子と話していて、考えていたことをまとめたものでもある)。教科書の英文を直接使うことはここではできないので、"VO…

授業におけるAIの活用について、いま考えること。

ChatGPT等のAIが生成する英文について様々なことが言われており、その中には批判的なものも含まれている。ときどきSNS上に現れる批判的な意見といえば、以下のようなものがある。 生成する文字数を指定してもその文字数で書かない。 生成する英文のレベルを…

Teacher toolkit.aiはどこまで使えるか。

ELSAの高橋さんのTweet(クリック)で、そのままずばり、Lesson planを作ってくれるAIが出現したと知った。ええええ!という驚きと、いやいや、そんな上手い話があるはずないでしょう!との冷静な気持ちが入り混じるが、念のためにどの程度のサービスかチェ…

ChatGPTとの対話シリーズ 「本質的な問い」を考えるヒントを得る

またもやChatGPTシリーズ。発問を考えるのは大変なので、またもやChatGPTに手伝ってもらおうシリーズ! 先日研修会に出たらその際に、 「生徒が興味をひきそうな活動を考えるのが難しいといつも思うんですけど、どうやって作っているんですか?」 と聞かれた…

ChatGPTとの対話(CLIL的過去について話すタスクなど)

ChatGPTの有料化のニュースがTweet界で走っているが、それはそれとして、中学校で過去形を教えるレッスンに相応しいCLIL的な活動としてどういうのがあるか考える機会があった。まずはヒントとなる活動をと思い、ChatGPTに聞いた。以下、全会話をそのまま記録…

読むことにおける理解の段階とテスト問題について

大学生の息子から読むこと=Reading Comprehensionのテストはどう作ればいいのかという質問があり、ちょうど他の方からも読むことについて、どんな段階を経て発達するのかという質問を受けていたのでまとめてみる。 Readingの段階について Readingにどのよう…

perplexity.aiと論文指導

AI関連の技術畑の話なので、半年ぐらいの賞味期限しかない記事だと思うが、とりあえず。ChatGPTに続き、Perplexity.aiというAIのサービスが出て、俄然twitter関連が騒然としている。下はこのサービスを知る元になったSangminさんのtweet(正確にはこれじゃな…

ChatGPTと600選

鹿児島でよく使用されている600選をどう授業で使っていくかということは話題になることも多い。今回は600選に関して、知り合いのY先生からヒントをもらったことをもとに使用法を書いてみる。ちなみにこれ、別に600選じゃなくても教科書の英文でもなんでも同…

新学習指導要領に対応した指導案について

知り合いの先生から、新学習指導要領に対応した高校の指導案例はありませんか?と言われたので、ちょこちょこと書いてみました。英語コミュニケーションや論理・表現の指導案例を探している方にはもしかしたら、役に立つかもしれません。必要があれば、下記…

ChatGPTとの対話

ディスカッションについての良い本として、上山先生の緑本が挙げられるが、そのp.102に「さらにがんばりたいこと」「今後の課題」についてのまとめが載っていた。calil.jp 例えば、1番目は「会話が止まらないように「話をふり」「関連させ」「話題を広げて…

思考ツールを英語で説明するには?(例3 ベン図)

思考ツールを英語で説明シリーズ。3番目の例はベン図。仮に下のようなベン図があったときにどのように説明するか。 用語の整理。 ベン図を説明するときには、次の用語等を知っていると便利。 left circle, right circle: representing the two sets of data…

思考ツールを英語で説明するには?(例2 棒グラフ)

思考ツールを英語で説明シリーズ。2番目の例は棒グラフ。次のような棒グラフがあるとする。どのように説明すればいいか確認する。 用語の整理。 棒グラフを説明するときに、次の用語を知っていると便利なので、覚えたい。 X-axis(X軸): Month (January, F…

思考ツールを英語で説明するには?(例1 表)

思考ツールを英語で説明シリーズ。1番目の例は表。表を説明するには、まず下の表が何の表なのか説明する必要がある。下の表はChatGPTを用いて示した表とモデル英文。Big macのデータが少しおかしかったので、2022年12月時点で調べて訂正した(人口に関して…

上山晋平著「英語リテリング&ショート・プレゼンテーション指導ガイドブック」は買いだ!

うむ、上山先生の青本レビューである。青本といえば「ウィトゲンシュタイン?」と思うあなたは、荒木博行さんのvoicy聴きすぎ問題である。そうではなく、上山青本である。誰もがきっと「R&SP」と呼ぶ中、あえてここでは、「青本」と呼びたい!(はい、勝手…

【単語ネタ】Chickenは肉もきちんとchickenと呼ぶナゾについて

To be or not to be, that’s the questionに倣って、To eat or not to eat, that’s the question.と口に出したことのある人も多いとは思う(筆者もその一人である!)。食べるか、食べないか、この時期は特に迷う。鍋は美味しく、pizzaも捨てがたい。すき焼…

未完了とみかんと

個人的な話だが、ミカンの話にハマった。友人と昼歩くことが多い今日この頃、突然友人が「みかん、ぽんかん、たんかん、きんかん」は何故「かん」で終わるのか、と語源マニアの心をくすぐり過ぎる問題を含む発言をおこなった。で、自称語源マニアとしては早…

æshのナゾ

1 クイズ いきなりだが、クイズである。「イギリスに実際には存在しない地名はどれでしょうか?」 Bath Beer Breakfast さて何番!? ・・・といきなりクイズに入ったが、実は3番のBreakfast。試しに探してみたけど、なかった(^^)/。Bathは結構ロンドンに…

「defeatされた」は、勝ったのか負けたのか。

1 はじめに 知り合いのYouTuber渡部さん(https://www.youtube.com/watch?v=0SB4AftELK0)から、メッセージで「ある生徒が「シスタンのdefeat〜を打ち負かすの名詞の意味が敗北って、意味不明すぎます!」と。辞書には敗北、勝利どっちもあるわけです。。。…

松井先生の第3弾を受けてみた!

親愛なるtmrowingさんこと、松井先生のセミナーを受講しました。先生のセミナーは、文字指導の初級、中級に続く第3弾です。今回は、「名詞は四角化で視覚化」 を体系的に実感できる三省堂の「チャンクで積み上げ英作文」と関連の深いセミナーでした。ワニ…

Microsoft teamsでの音読の課題の出し方について

Microsoft teamsでの音読の課題の出し方について、結構反響があったので、課題の出し方を書いてみたいと思います。 1 最初にやること(チームの作成) まずMicrosoft teamsのインストールするとか、アプリを立ち上げるとか、その辺りは省略します(^^)/。こ…

スタンプカードの衝撃!

スタンプカード、結構いいですよね。僕は好きです。

DeepLとWordtuneと。

柳瀬先生のサイトで知ったWordtune.(柳瀬先生のサイトは↓) 英語教育の哲学的探究3: Wordtuneで、ある英文の10通りの表現法を生成し、表現の幅を広げる + AI時代の英語学習について柳瀬先生が書かれているとおり、DeepL+Wordtuneがあれば何も怖くない、い…

JiTTって結構いいのではないか。

Instructional Designについての本をやっと1回目読み終わりました。時間がかかりましたが、得られるものは多かったので満足です。読んだ本はこちら。www.amazon.co.jp この15章にJiTTこと、Just in Time Teachingについて述べられています。JiTTについては…

ほんわかオンライン読書会「教科書をハックする」を振り返って

「教科書をハックする」のオンライン読書会を実施しました。楽しかったです。参加してくださった方も10名ほどいて、ずっと全大会でみんなでお話ししながら進めることができました。参加してくださった方々に感謝しています。 気がつけば、あれから1週間たち…