1月の3連休1日目にしたこと。

ガリレオ(鹿児島)の研究大会,達人セミナーの京都,和歌山に参加しました。

1月の3連休は英語教育関連で忙しい日々を過ごしました。

まず1日目。ガリレオの研究発表大会。第22回です。今回は午前中に中高の第1回鹿児島県英語プレゼン大会を実施しました。また午後からは,筑波大学の卯城先生をお呼びして,実証授業と研究発表を,そして卯城先生のご講演を頂きました。年末から何回も授業と発表の練習をしてきましたが,満足度の非常に高い大会になり,多くの方々に感謝!です。なお,娘と息子が中学校の部のプレゼンに参加し,優勝しました。嬉しかったです。

以下は,研究会のリーダーとして研究紀要に寄せた文言(少しだけ編集したもの)です。


この一年間のあゆみ

“One child, one teacher, one book and one pen can change the world. Education is the only solution. Education first.” –Malala Yousafzai

今年はこの言葉以外に印象深い言葉はなかったかもしれません。今年のノーベル平和賞をカイラシュ・サティヤルティさんと一緒に受賞したマララさんの国連でのスピーチの締めの言葉です。彼女はまた「学校で勉強したり宿題したりすることは暇つぶしではなく,私たちの将来なのだ」とも述べています。彼女はまだ17歳です。しかし,我々が教育を受ける権利,そして教育が本当に持つ意味を誰よりも分かっているのは彼女かもしれません。そして,そんな彼女のメッセージを直接子どもたちが受け取ることができるように,子ども達に「ことばの扉」を開くのは,英語教員の大事な仕事ではないかと強く感じます。

さて,本研究会は平成5年1月9日に発足し,今年で22年目になりました。本県英語教員の有志が毎月第二土曜日に手弁当で集まり,実践的な英語教育をテーマに相互研修を行っています。

2014年もまた,1月の第21回研究発表大会から始まりました。大会は『英語好きを育てる協同学習』をテーマとして,和歌山大学の江利川春雄先生を講師にお迎えしました。江利川先生の共同学習のご講演は大盛況で,爆笑する中にも生徒たちが共に学び合う大事さを体感できる素晴らしいものでした。同時に本会員も共同学習について研究発表を致しました。会場は今年度と同じく,鹿児島純心女子短期大学で実施いたしましたが,本当に素晴らしい会となりました。参加者の方々にとったアンケートでも,非常に満足度の高い結果がでていました。

また,例年どおり,第二土曜日の定例会も1月と9月を除いて毎月実施致しました。定例会では,主に輪読および研究実践を行っています。輪読については,今年度は「文法を英語で教える」ことを念頭に置き,Jim Scrivenerさんの“Teaching English Grammar –What to Teach and How to Teach it–”を毎月少しずつ読み進めました。Jimさんは本人もとても面白い方ですが,本の中にも面白い活動や生徒のつまづくポイントが収められており,大変興味深く読むことができます。新学習指導要領では「授業は英語で行うことを基本とする」とされていますが,大変参考になりました。

さらに定例会では,月別研究として,4月より毎月1つずつテーマを決めて相互に発表してきました。テーマは,多岐にわたります。本冊子でもその発表原稿を載せておりますので,また参考にしていただけたら幸いです。同時に今年度からはアフタヌーンティーという時間を設けて,会員同士で「茶飲ん話」を行いました。いま抱えている問題や現況をお茶と軽いお菓子を楽しみながら話し合う,そんな時間です。これもまた笑いの絶えない良い時間となりました。

さて,第22回大会では,筑波大学の卯城先生をお呼びしてご講演を頂くと共に,会員が『フォーカス・オン・フォーム,英語を用いた授業,共同学習』の3つを柱とした公開授業および研究発表を行います。定例会でもマイクロ・ティーチングと称し,何度も互いに模擬授業を実施して参りました。その中からはiTalkという活動も生まれ,その活動も全国で広がろうとしております。またプレゼン大会も始まりました。鹿児島の将来をテーマに中高生が熱く語る素晴らしい大会になると手応えを感じています。

昨今の新聞では,大学入試制度の変更が報道され,教科としての「英語」がどのように進んで行くのかまだまだ見えない状況にあります。しかし,いつの世も変わるものと,そして変わらないものの2つがあります。英語教育においては「子供たちを中心とする」ことだけは変わらないと信じています。これからもガリレオ塾こと,鹿児島TEFL研究会はしっかりと研鑽を深め,本県および日本の英語教育に多いに貢献できるよう,これまでと同じく日々努力を続けて参りたいと存じます。